引越しを行うとなると、何かと手続きが必要になります。
面倒に感じるかもしれませんが、ここで抜けや漏れがないように手続きを進めておかないと、あとあと面倒なことになってしまう場合もあるのです。
今回こちらの記事では、引越しをするにあたって必要な手続きについて、順番なども含めてご紹介します。
1. 引越し手続き、何から始めたらいい?順番は?
引越し手続きとなると、何から始めたら良いのでしょうか。
まずは、引越しに関わる手続きは、「引越し前に行なうもの」と「引越し後に行なうもの」の大まかに2つにわけることができます。
様々な手続きがありますが、どの手続きを引越し前に行い、どの手続きは後でも良いのか、時期をしっかり把握し、漏れのないように行なうことが重要なポイントになります。
具体的な引越し日を決めたあとは、その引越し日を基準として、手続きの期限をしっかり把握しておく必要があります。
引越しをするにあたり行なう手続きをまとめると、以下のようになります。
- 現在の賃貸を解約する
- (お子さんがいて、なおかつ転校が必要な場合)学校への転校連絡
- (現在の市町村以外に引っ越す場合)転出届を提出
- 国民健康保険の手続き
- 郵便局での手続き
- 電気・ガス・水道などの公共料金の停止や、インターネット解約の手続き
- その他の住所変更手続き
- 転入届の提出
- 国民年金・国民健康保険の手続き
- マイナンバーの住所変更手続き
- 運転免許書の住所変更手続き
- 自動車の住所変更手続き
- (お子さんがいて、なおかつ転校が必要な場合)学校への転入手続き
- パスポートの住所変更手続き
- (ペットがいる場合)ペットの住所変更手続き
- 電気・ガス・水道など公共料金、インターネット利用の手続き
リストアップすると、ざっとこのようになりますね。
では、だいたいこれらの手続きは、どのような時期に、どのような順番で行えばよいのでしょうか。
以下で解説していきます。
2.引越しが決まったらする手続き
まずは、引越しが決まったら、なるべくすぐに行なうべき手続きについて紹介します。
2-1. 現在の賃貸を解約する
現在、賃貸物件に住んでいる場合は、引越しが決まり次第、すぐに解約手続きを済ませることをおすすめします。
物件や大家さんによっても様々ですが、一般的な期限として、「解約希望日の1ヶ月前までに申告をする」ことが義務付けられている場合が多いようです。
万が一解約手続きが遅れてしまうと、最悪退去日まで遅れてしまう……などという可能性もあるため、十分な注意が必要です。
不動産会社や大家さんに連絡をし、期日を確認しておきましょう。
2-2. (お子さんがいて、なおかつ転校が必要な場合)学校への転校連絡
お子さんがいて、引越しにあたって学校の転校が必要な場合は、転校するということを現在の学校に連絡する必要があります。
連絡する際には、新しい住所が決まっていなくても問題はありません。
転校の1ヶ月くらい前に連絡を入れましょう。
さらに新しい住所が決まったら、また学校に連絡を入れる必要があります。
その際は直接学校に行き、「在学証明書」と「教科書給付証明書」をもらう必要があります。
この時、印鑑を忘れずに持っていきましょう。
2-3. (現在の市町村以外に引越す場合)転出届を提出
引越しにあたって現在の市区町村から出る場合には、役所の窓口にて発行される「転出届」が必要です。
期限としては、引越し日の2週間前から当日までです。
引越し前はバタバタするので、早めに役所に行き、手続きを済ませるようにしておきましょう。
手続きには、新居の住所がわかるものが必要になります。
また、この時点でまだ具体的な引越し日が決まっていない場合でも、問題ありません。
転出届にある「転出予定年月日欄」には、おおまかな日付を記入しておきましょう。
ちなみに、同じ市区町村内で引越しをする場合は、「転出届」ではなく、「転居届」になります。
こちらも転出届と同様に、早めの準備が肝心です。
2-4. 国民健康保険の手続き
国民健康保険の手続きも必要です。
こちらも、引越し日の2週間前から役所で、住所変更の手続きを行うことができるため、転出届の手続きと一緒に済ませることができます。
ちなみに社会保険に加入している会社員の方は、会社が手続きを行ってくれるため、この手続きはしなくても大丈夫です。
2-5. 郵便局での手続き
この手続きを忘れないようにしておきましょう。
郵便局に転居届を出しておくと、1年の間、旧住所に宛てられた郵便物を、新住所へ転送してくれるようになります。
目安としては、引越し日の1~2週間前くらいに手続きを済ませておきましょう。
2-6. 電気・ガス・水道などの公共料金の停止や、インターネット解約の手続き
電気やガス、水道など公共料金の停止や、インターネットの解約などの手続きも、2週間前から1週間ぐらい前までには済ませておくことが重要になります。
これらの手続きは、場合によっては立ち会いが必要なこともあります。
引っ越し前はバタバタと慌ただしいので、事前に都合のつく時間をチェックしておく必要がありますね。
また、固定電話の手続きもここでしておく必要があります。
契約会社に問い合わせをするか、もしくはホームページからも変更手続きができる場合があります。
会社によっては新居の電話番号を案内するサービスもあるため、確認しておきましょう。
またインターネットの手続きについては、新居のネット環境について事前に確認しておく必要があります。
プロバイダ契約が新規に必要なのか、もしくは現状のものが継続できるかによって、必要な手続きが異なってくるのです。
インターネット環境は、引っ越し当日から必要になると思いますので、抜けがないようにしっかりチェックしておく必要があります。
手続方法としては電話になりますが、最近はインターネットから手続きできる業者も増えています。
3. 引越し前日までにする手続き
・その他の住所変更手続き
これまで紹介した手続きの他にも、そのほか細々した住所変更手続きも、抜けや漏れがないようにチェックしておく必要があります。
金融機関や携帯電話、クレジット会社等々住所の登録がしてあるところへ、住所変更手続き連絡を行いましょう。
・照明器具・カーテンの準備
すべての部屋に照明器具は付いているのかというと、そうではありません。
バタバタした引越し当日の夜、「電気がなくて部屋が真っ暗!」「カーテンがないから外から丸見え!」という事態を防ぐために、事前に用意しておく必要があります。
特に忘れがちなのがカーテンですね。
事前に長さを測っておき、丁度良いサイズのものを用意しておきましょう。
4. 引越し当日にする手続き
いちばん慌ただしくバタバタするのが引っ越し当日ですよね。
当日の主な流れとしては、「引っ越し業者が来る前に準備」「旧居にて引っ越し作業」「新居へ移動」「新居にて引っ越し作業」というのが主なものです。
引っ越し当日には、業者さんが来る前に済ませておくこととしては、「荷造り」「トラックを停める場所を決める」「荷物リストを作成する」「旧居の近所の人へのお別れのご挨拶」などが必要になります。
特に荷造りが最も時間がかかりますよね。
ある程度荷物をまとめておけば、少しであれば当日に引っ越し業者さんが手伝ってくれる場合がありますが、あまりにも何も手つかずだと、最悪の場合引っ越し日が延期になってしまう可能性もあります。
また引っ越し業者が到着してからも、行う作業がいくつかあります。
主な流れとしては、「引越し料金を払う」「搬出作業の立会いをする(場合によっては手伝う/手伝わなくてよいといわれることも!)」「引越し作業によって出たゴミを片付け、処分する」「ガスの閉栓の手続き」「旧居を掃除」「鍵の返却などの退去手続き」になりますね。
そして新居に到着したら、いよいよ荷物を運びこむことになります。
ここでも、さまざまやるべきことがありますね。
ここでの流れとしては、「ご近所へはじめましての挨拶に行く」「電気・ガス・水道の開通・開栓の手続きをする」「荷物を新居へ搬入」「荷解きをする」というふうになりますね。
電気と水道の手続きは重要ですね。
まず前提として、電気と水道については、入居と同時に使用できるようになっている物件がほとんどになります。
そのためまずはブレーカーを上げて電気を通し、それから水道の元栓を開けましょう。
これによって電気と水を使えるようにしましょう。
一方ガスは、依頼人立会いのもとでガス会社の人を自宅に呼び、開栓してもらう必要があります。
ここで引越し作業と重なると慌ただしく、全体的にバタバタしてしまいます。
ガス開栓にそれほどたくさんの時間はかからないため、できれば引越し作業の前後に来てもらえるように調整しておくとよいですね。
しかし、一部の物件においては、電気も水道も手続きをしてからでないと使えないという場合もあります。
物件によっては、電話だけ行えばよいのか、立ち合いによる手続きが必要なのか様々異なってきます。
またたとえ手続きが不要だったとしても、電気・水道については改めて料金支払いのための手続きは必要になるため、覚えておきましょう。
さらに注意点として、ガスの開栓は早めに依頼しておきましょう。
引っ越しの日付が分かり次第すぐに、「〇日の〇時にお願いします」のように電話連絡をいれておくとスムーズです。
5. 引越し後14日以内にやる手続き
ここからは、引っ越し後14日以内に行なうべき手続きについて紹介します。
5-1. 転入届の提出
転居先の市区町村の役所へ行き、まずは転入届を提出しましょう。
引っ越し後14日以内の提出としっかり期限が決まっているため、忘れずに行なう必要があります。
引っ越し後もいろいろと慌ただしいですが、時間をみつけて確実に行うようにしましょう。
手続きをするにあたり必要なものは、「転出証明書」、「本人確認証」、そして印鑑が必要になるので、忘れずに持参してください。
5-2. 国民年金・国民健康保険の手続き
この手続きも、役所で行います。
転入届の手続きと一緒に行なうと良いですね。
5-3. マイナンバーの住所変更手続き
マイナンバーの住所変更手続きは、忘れがちになるのでしっかり確認しておく必要があります。
こちらも役所にて、引っ越しのあと14日以内に手続きを行う必要があるので、確実にしておきましょう。
必要なものは、「転出証明書」「本人確認書」、そして「マイナンバー通知カード」です。
忘れず持っていくようにしましょう。
ちなみに手続き料金は無料です。
6. 引越し後できるだけ早くする手続き
ここからは、具体的な期限は決まっていませんが、なるべく早く行う必要がある引っ越し手続きについて紹介します。
6-1. 運転免許証の住所変更手続き
運転免許証を持っている場合は、免許証の住所変更手続きを行う必要があります。
手続きを行う場所としては、新住所における管轄内での「警察署運転免許課」、「運転免許センター」、もしくは「運転免許試験場」のいずれかで行います。
この手続きに具体的な期限は決まっていませんが、なるべく早めに行うことをおすすめします。
期限は決まっていないし、むしろ住所変更をせずに車を運転することだってできるのです。
しかし運転免許証の住所変更を行わないデメリットとしては、例えば自宅に免許更新の定期案内が届かなくなってしまため、もしかすると更新の時期を逃してしまうかもしれません。
そのため最悪の場合には、運転免許証失効となってしまうこともあり得ます。
また住所変更をしない場合には、免許証に関する各種手続きを今後、元々の住所があった場所の管轄で行う必要があります。
近い場合はまだよいですが、遠方の場合は大変ですね。
手続きに必要なものは、「運転免許証」「印鑑」「住民票」です。
「運転免許証記載事項変更届」に記入をして、必要なものと一緒に提出します。
更に引っ越しにあたって都道府県が変わる場合には、申請用写真が1枚必要になります。
6-2. 自動車の住所変更手続き
さらに引っ越しにあたっては、自動車の住所変更手続きも必要です。
手続きは「管轄運輸支局」、もしくは「軽自動車検査協会」で行います。
必要なものは、「印鑑」、「車検証」、「車庫証明」、そして「住民票」です。忘れずに持参しましょう。
6-3. (お子様がいて、なおかつ転校が必要な場合)学校への転入手続き
お子様がいて、引っ越しにあたって学校を転校する必要があった場合には、転入手続きが必要となります。
まず市役所に転入届を提出したときに、在学証明書を出すと「転入学通知書」というものを貰うことができます。
引越しのあと、転入する学校に行き転入手続きを行いましょう。
提出するものとしては、「在学証明書」「教科書給付証明書」、さらに「転入学通知書」が必要になります。
また、引っ越し後もいろいろと忙しいかもしれませんが、転入する学校にはお子様と一緒に行くことをおすすめします。
学校の雰囲気は、実際に行ってみなければわかりません。
さらに、転校ということでお子様も少なからず不安があるはずです。
親御さんが一緒に行くことにより、お子様も少し安心するでしょう。
また、一足早く学校の雰囲気をつかむこともできます。
引っ越し後、お子様は転校により、生活や環境が大きく変化するため、それをストレスに感じてしまうがとても多いです。
もしもお子様の様子がふだんと違ったり、何かおかしいと思った時は、お子様の話を良く聞いてあげる必要があります。
引っ越し前後はいろいろと忙しく、どうしてもゆっくりお話しする時間がないかもしれませんが、そういうときだからこそ少しでも気に掛けると、お子様は安心しますよ。
6-4. パスポートの住所変更手続き
この手続きに関しては、すぐに必要であるという人以外は、時間のある時にしても十分間に合うのではないでしょうか。
ちなみに、各都道府県の申請窓口で行うことができます。
6-5. ペットの住所変更手続き
ペットの住所変更手続きにおいては、新しく引っ越した先の役所か役場、または保健所で登録変更を行うことになります。
必要なものとしては、「鑑札」、「狂犬病予防注射済証」、「印鑑」になります。
7. まとめ
以上が、引っ越しをするにあたって必要になる手続きまとめでした。
順番に並べて解説しましたが、参考になりましたでしょうか。
引っ越しの手続きにはさまざまな手順がありますが、主に「引っ越し前に行う手続き」と「引っ越し後に行う手続き」の2種類に分かれていることがわかりました。
いろいろな手続きがありとても複雑ですが、このなかの1つでも欠けてしまうと、スムーズに引っ越しを行うことが出来ません。
引っ越し前の慌ただしい時期だからこそ、早めの準備、早めの手続きを心がけ、いざとなったとき慌てないようにしておきましょう。
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