引越しは何かとやることが多く、なかなか手をつけるのがおっくうになってしまうこともありますね。
しかしこれを怠ってしまうと、日常で困ってしまうこともたくさん出てきます。
では、引越しの時に必要な手続きは何があるのでしょうか。
また手続きをスムーズに終わらせるためには、どういう対策をすればいいでしょうか。
今回は、面倒な引越し手続きの仕方と対策についてご紹介します。
1. 面倒くさいと思われがちな引越し手続き
就職や進学、結婚や転勤など、引越しの理由は様々ですが、新生活のスタートを切るのはわくわくしますね。
しかし引越しというものは、意外とやることが多くて忙しいものでもあります。
荷物を断捨離したり、まとめたり、会社や学校・知り合いにあいさつをしたり...。
その中でも特に面倒と思いがちなことといえば、手続き関係でしょう。
面倒なことでも、実際にはとても重要になってくる手続きもあるので、引越し前にはしっかり準備しておきたいものですね。
まずは、面倒くさいと思われる手続きのやり方についてまとめてみました。
1-1. 役所関係
最も面倒くさそうな手続きといえば、役所関係の手続きではないでしょうか。
実際役所と言われると、敷居が高く、難しそうなイメージがありますね。
しかし、実際にやってみると案外簡単に済ませることができたりもするので、面倒くさがらず早めに手をつけておくといいですよ。
役所の手続きはとても重要になってくるので、忘れずに確認しておきましょう。
引越しで必要となるのは、主に住所変更の手続きになります。
住民票の住所を変更するために、引越し前と後で、市区町村の役所で書類を提出する必要があります。
まずは引越し前の市区町村では、「転出届」を提出します。
これは、引越しの約2週間前から受け付けています。
役所にもよるので、事前にホームページなどで確認しておくといいでしょう。
- 印鑑
- 身分証明書
を持参して行きましょう。
「転出届」を提出すると、「転出証明書」を受け取ることができます。
これは引越し後に役所で提出しなければならないので、なくさないように保管しておいてください。
転出届がないと、引越し先で住所変更の手続きができなくなってしまいます。
もし忘れてしまった場合は、郵送でも手続きが可能なので、転出証明書を郵送してもらいましょう。
引越しをしたら、新しい住所がある市区町村の役所で「転入届」を提出します。
こちらは引越して2週間以内に行います。
役所へ行けば転入届をもらえるので、記入をして「転出証明書」と一緒に提出します。
- 印鑑
- 転出証明書
- 身分証明書
- マイナンバーカード、またはマイナンバー通知カード
を持参して行きます。
小中学生のお子さんがいる場合は、在学証明書が必要になるなど、人によって必要なものが異なる場合があるので、事前に役所に確認しておいてください。
また、国民健康保険に加入している方も資格喪失手続きが必要です。
こちらも引越しの2週間ほど前から受け付けているので、転出届の手続きと一緒に済ませておくといいでしょう。
- 印鑑
- 保険証
を持参して、国民健康保険証を返却してください。
引越し先で新しい国民健康保険に加入する際も、転入届の時と同様です。
2週間以内に行きましょう。
- 印鑑
- 身分証明書
- 転出証明書
を持参します。
保険に加入していない状態で病院にかかると、医療費が全額負担になってしまいますよ。
加入してしまえば戻ってきますが、トラブルにもつながりかねないので、転入届と同様、早めに手続きを済ませておく方がいいでしょう。
1-2. 車関係
運転免許証も、住所変更などの手続きが必要になります。
住所が変更した後でも運転免許自体は有効ですが、更新のハガキが届かなくなってしまいます。
免許証は、本人確認の証明として使う方も多いかと思います。
ですがその場合、住所が正しくないと使うことができません。
変更には時間もあまりかからず、書類なども多くないため、引越しをしたらできるだけ早く運転免許証の住所も変更しておきましょう。
運転免許証の住所変更は、新しい住所の都道府県内にある警察署で行えます。
免許センターや試験場でも同様に手続きができますが、こちらは更新などに来る人が多いため、時間がかかることがあります。
早く済ませてしまいたい場合は、警察署に行くのが良いでしょう。
- 運転免許証 (古いもの)
- 住民票 (引っ越し先の住所のもの)
- 申請用写真
- 印鑑
を持参しましょう。
そして、警察署や免許センターでもらえる「運転免許証記載事項変更届」を記入すれば良いのです。
また車やバイクに乗っている人は、車両の変更登録が必要です。
引越し後15日以内に手続きをすることが法律で義務付けられています。
ですから、早めに行いたいですね。
この手続きは、ディーラーやお店に依頼することができます。
もちろん自分で手続きすることも可能です。
ディーラーやお店に頼む場合、
- 住民票
- 委任状
- 車検証
- 車庫証明書
などの書類を用意しましょう。
自分で変更登録をする場合は、管轄の陸運局に出向く必要があります。
代行料がかからない代わりに、書類を揃えたり、陸運局に自ら出向いたりするので、手間と時間はかかります。
何かと忙しい引越しの時は、お店に依頼するのもひとつの手かもしれませんね。
1-3. 公共料金
電気・ガス・水道は、引越し前と引越し後で、それぞれ手続きしなくてはなりません。
手続きをしないままでいると、引越しした後も前の住所の料金を請求されたり、引越し後にライフラインが使えないということになりかねません。
これらの手続きも早めに取りかかっておきましょう。
基本的に手続きは、電話やインターネットで簡単に済ませることができます。
しかしガスの開栓だけは、自分で行うことができません。
業者の方に開栓してもらうので、必ず立会いが必要になります。
引越し後でバタバタしてしまう時期ですが、立会いできる日にちも確保しておきましょう。
また引越し後、たいてい電気と水道はあらかじめ使える状態にあります。
しかし、だからといって手続きをしないままでいると、使えなくなったり延滞金が発生したりと、トラブルの原因になってしまうこともあります。
そうならないためにも、使える状態であることを確認したら、ガスなどとまとめて手続きを済ませておくのがいいでしょう。
また、土日祝は窓口が開いていない場合もあるので、ホームページなどで確認しておくと安心ですよ。
1-4. 子ども関係
子どもがいる場合は、児童手当や転校の手続きが必要になります。
まず児童手当の手続きについてです。
引越しの前に、旧住所の役所で「児童手当受給事由消滅届」を提出します。
同時に、「所得課税証明書」を発行してもらいます。
これは引越し先での、児童手当の請求に必要になるものです。
次に、引越し先の市区町村の役所に「児童手当認定請求書」を提出します。
転出予定日から15日以内に、所得課税証明書などの書類を揃えて、役所へ行きましょう。
- 印鑑
- 通帳
- 健康保険証のコピー
- 所得課税証明書
を持参します。
各市区町村や、引越しの形態によって手続きが異なることもあるので、事前に確認しておくのがいいでしょう。
次に転校の手続きです。
保育園の場合、基本的に転園手続きは引越し後に行いますが、地域によってはその前でも手続きが可能な場合もあります。
地域によって必要な書類も異なるので、引越し先の役所への確認が必要になります。
必要な書類の他にも、引越し前の手続きが可能かどうか、申込期限はいつか、費用はどれくらいか、転園したい保育園に空きがあるかなど、しっかり確認しておきましょう。
幼稚園の場合は、自治体や園ごとに異なります。
地域によっては、引越し前に用意しなければならない書類もあります。
ですから、引越し前に確認は必須です。
小中学校の場合は、私立か公立かで手続きも異なってきます。
私立の小中学校は、学校によって編入、転校手続きが違うので、事前に確認が必要です。
各学校の窓口や、教育委員会に確認しましょう。
続いて、公立小中学校へ転校する場合です。
まずは転校前に在学している学校で、「在学証明書」、「教科書給与証明書」をもらいます。
引越し先で転入届を役所に提出したら、「入学通知書」を受け取りましょう。
- 「在学証明書」
- 「教科書給与証明書」
- 「入学通知書」
を、転校先の学校に提出する、という流れになります。
引越し前の段階から書類を発行してもらわなくてはいけないので、余裕をもって準備しておきましょう。
1-5. インターネット関係
パソコンを使ったりスマホで動画を見たりする方にとっては、インターネットは必須ですね。
開通工事が間に合わなくて、使えない期間があるととても不便なので、こちらの移設、または新規手続きも早めに済ませておきたいものです。
現在使用している回線・プロバイダをそのまま使う場合は、移設の手続きが必要です。
しかし引越し先の物件によっては、指定の回線があったり、現在のものが使えなかったりします。
利用できない地域もあるので、事前に確認しておくことが重要になります。
電話でもウェブサイトでも手続きができるので、引越し日が決まったら手続きしておきましょう。
現在のインターネット設備が使えず、新しい設備を利用しなければならない場合は、解約の手続きが必要です。
契約によっては違約金が発生することもあるので、問い合わせて確認しておきましょう。
1-6. その他
その他に必要な手続きとして、
- 郵便物の転送手続き
- 銀行口座・クレジットカードの住所変更
- NHKや衛星放送の変更
- ネットショッピングの住所変更
などがあります。
後からできることもありますが、郵便物などは前の住所に届いてしまうと、個人情報が漏れたりしてトラブルになる可能性もあります。
口座やクレジットカードなどの金融関係も、面倒ではありますが、きちんと変更手続きをしておきましょう。
2. 面倒くさい引越しの手続きをスムーズに済ませる方法
簡単にまとめただけでも、これだけの手続きが必要になってきます。
加えて、近所へのあいさつや荷造り・荷ほどきなどもしなければなりません。
手続きはとても面倒ですが、後回しにしてしまうと、やはりスムーズに新生活のスタートを切れないでしょう。
この引越しの手続きをスムーズに済ませるには、前もって必要な手続きなどを把握して、まとめておくといいでしょう。
2-1. やることリストを作成する
優先順位ややらなければいけない手続きは、人によって異なってくると思うので、それぞれに必要なものをリストにしておくのがおすすめです。
引越し前・引越し後に分けておいて、早めにできるものからリストアップしましょう。
おおまかにリストアップすると、以下の流れです。
引越しで必要な手続きは、人によって変わってくるので、自分にあったリストを作っておきましょう。
引越し前にやること
- 部屋の解約
- 学校・会社手続き
- インターネット・固定電話・NHK等の手続き
- 郵便物の転送手続き
- 電気・ガス・水道の手続き
- 転出届の手続き
- 役所関係手続き
- 住民票手続き
- 国民年金手続き
- 介護保険・児童手当の手続き
- ペットの手続き
引越し後にやること
- 電気・ガス・水道の手続き
- 転入届の手続き
- 国民年金の手続き
- 介護保険・児童手当の手続き
- 学校の手続き
- ペットの手続き
- 運転免許証の手続き
- 車両の変更登録手続き
- 銀行口座の手続き
- クレジットカードの手続き
この他にも、荷造り・荷ほどきやご近所さんへのあいさつもあります。
また新しい家で家具を買い揃えるなら、古い家具家電の処分や、新しい家電などの購入もありますね。
不要な荷物は、リサイクルショップなどに売ってしまうといいでしょう。
引越し業者に引越しを頼む場合が多いでしょうが、引越し会社選びも重要になってくるでしょう。
繁忙期に引越しをする場合は、なかなか都合の良い日に予約が取れなかったり、高額になったりしてしまいます。
早めに見積もり依頼を出して、他の業者と比較することをおすすめします。
余裕をもって依頼すれば、引越しの費用も抑えられます。
2-2. 目の前のできることからやり始める
そうはいっても、とても面倒なことが多いのも事実です。
仕事で忙しくて、なかなか時間が取れない方も多いでしょう。
いますぐに役所に出向いたり、窓口に連絡を取ったりするのが厳しい場合は、比較的簡単にできることを見つけて、先に終わらせてしまうことが大事になります。
部屋の片付けなどは、時間さえあればすぐにできますね。
いらないものを処分したり、段ボールに詰めたりする作業は案外時間がかかるものです。
時間はかかりますが手を付けやすいので、できるうちにささっとやってしまいましょう。
また、手続きも最近はホームページからできるものが増えてきています。
住所変更や、そのほかにも解約や新規の手続きも、インターネットや電話で行えるものが多いです。
こちらはあまり時間をとられることもない上に、比較的どこにいてもできることなので、早めに終わらせることができます。
時間のかかることや、手間がかかることは、今すぐにできない場合はとりあえず後まわしにして、今取りかかれることを積極的にこなしていきましょう。
優先順位をつけて、自分のスケジュールと照らし合わせるとやりやすいと思います。
2-3. 業者を利用する
どうしても忙しかったり、引越しまでに時間がとれないという場合は、業者を利用するといいでしょう。
お金はかかりますが、早く済ますことができます。
引越し業者は、できるだけ複数の会社に見積を依頼するといいでしょう。
業者によって、価格はもちろんのこと、段ボールの有無や保証がどうなっているかなど、異なってきます。
自分の希望する引越しの日が可能なのかどうかも、重要になってきますね。
一社だけに頼んでしまうより、色々な業者を比較して、自分にあったサービスを選ぶべきです。
引越し業者はもちろん、車両の変更登録なども、積極的に業者に依頼していきましょう。
自分でやるのはなかなか手間のかかる作業なので、ここで時間と労力を節約しておきましょうね。
3. まとめ
引越しの時の手続きの流れや、スムーズに終えるための対策はいかがでしたでしょうか。
難しく面倒に思ってしまいがちですが、しっかり内容を把握してまとめておけば、案外スムーズに終わらせることができます。
あなたに必要な手続きをリスト化して、効率よくすすめていくことが大事です。
せっかくの新生活です。
手続きをしないままで、不便なことが多くなってしまっては台無しですね。
忙しい人が多いと思いますが、インターネットなども使えるようになって、昔より簡単に手続きを終えられるはずです。
新生活を楽しく始められるように、面倒さい手続きを後まわしにせず、できることから積極的に終わらせていきましょう!
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